自分のものさしを持って生きる
ハワイに住んでサーフィンしてたら会社やめちゃいました
創業で上場まで果たしたレストラングループ「ゼットン」をダイアモンドダイニングに売却してハワイに住み、サーフィンとトライアスロンをこよなく愛する稲本健一さん。稲本さんの生き方、考え方の書かれた本です。
今は、ハワイに住みながらダイアモンドダイニングの海外統括や、新店舗のプロデュースなどをされています。決して順風満帆な人生ではなく、スポーツ推薦で入ったバスケ部は3ヶ月で退部、新卒で入った会社も半年で退職、ゼットンも債務超過に陥った危機もあったそうです。
稲本さんは金沢出身で、今、石川県で面白いプロジェクトを進めていらっしゃいます。友人を介して、スポットで使える居抜きのレストランを探してほしいという依頼があり、僕の関係しているジビエの施設をご紹介させていただきました。レストランオープンの仕事ぶりを少しだけ拝見させていただきましたが、企画・アイデアは惚れ惚れしますし、ライトの高さを数センチ上げるかどうかなど細部へのこだわりも拝見しました。経営者の方々からすごく人望のある人だということは知っていましたが、自分で体を動かして楽しそうに仕事をされているのを見て僕も好きになりました。
自分を大きく見せたりせずに、自分の感性に正直に生きている生き様が人を惹きつけるのだと思います。稲本さんは「逃げ」の人生だったとおっしゃっていますが、稲本さんの信念としては、嫌な人とは無理に付き合わず、嫌な場所にい続けることもしなかったそうで、自分の感覚、感性に従っていったということです。
「好きなことばかりやれるわけじゃない」と大人はいいますが、今はものすごく時代がよくて好きなことをやって生きていける時代だと僕は考えています。好きなことを突き詰めていくことでこそ天職みたいなものが見つかるのではないかと思います。
でも、好きなことをやるのは決して楽な道ではありませんし、横柄に振る舞うということでもありません。礼儀正しく振る舞い、感謝の気持ちをきちんと伝えるということは人とし重要なことだなと改めて思い、僕も自分の振る舞いを意識しようと思います。
僕が一番、しっくりきたページをご紹介させていただきます。
「自分のものさしを持つ」
自分らしく幸せに生きるためには、自分のものさしを持つこと。自分のものさしができれば、自分と他人を比べることはしない。世間でどう思われているとかも気にならない。人を羨ましいと思うこともなくなる。人を羨むということは人のものさしの上に乗っているということ。自分のものさしを持って、自分の人生を生きる。
もう一つ重要なこととして、自分のものさしを人には当てない。100人いれば100人のものさしがあり、それはどれも正解であるし、そのものさしも毎日変化し続ける。
僕は、会社の経営は自分には向かないなと思っています。新しいことを考えるのが好きだし、勝負したくなってしまうし。自分の生き方を今一度考えているタイミングで、よい出会いをいただきました。