ラコリーナ見学ツアー&たねやグループ山本昌仁CEO講演

国連の持続可能な開発目標 “SDGs” に興味がありいろいろな会社を調べていますが、滋賀県近江八幡にある「たねやグループ」の運営する「ラコリーナ」に行ってみたいと思っていました。

石川ベンチャー倶楽部の研修旅行で念願叶い、しかもCEOの山本昌仁さんにご講演して頂きました。

山本家は、現CEOの昌仁氏で10代目だそうですが、材木商、種屋、そして4代前からお菓子屋をはじめられたそうです。地元の人たちから「たねや」と呼ばれていたので、屋号はそのまま。1951年から洋菓子部門の「クラブハリエ」ができ、バームクーヘンは滋賀県を代表する土産となりました。

そして、山本CEOが代表に就任されて2015年にオープンした「ラコリーナ」は、年間300万人近くの人が訪れる一大観光スポットとなりました。テーマパークの年間来場者数第3位のハウステンボスを抜くぐらいです。

それまで近江八幡の観光客は80万人いけば上出来だったとのことで、とんでもないことが起こっています。

ラコリーナのコンセプトは『自然を愛し、自然に学び、人々が集う繋がりの場』

ラコリーナは、かつて厚生年金休暇センターのウェルサンピアで、プール、テニスコート、ホテルなどの施設がありましたが、たねやグループが購入後、すべてを更地にして、木を植え始めたそうです。しかも、その土地にもともとあった木や雑草を。

そして、全体の中心には田んぼがあります。近江八幡は穀倉地帯で、近江八幡を象徴する風景として田んぼを真ん中に配置、オーガニック野菜なども育てられて、山と自然の風景と同化するように、たねやグループのいくつかの店舗が建っています。

なぜこれだけたくさんの人が来るのかというと、バームクーヘンを買いに来ているだけではありません。ここにしかない豊かな自然に触れることも訪れる人の楽しみです。

そしてそれは、たねやグループの理念を感じることでもあります。働く人のこと、訪れる人のこと、地域のこと、そして未来の地球のこと、上辺だけではない信念があるので、お客さんはそのストーリーを感じて商品を購入しているのだと思います。

「お菓子を作ること、お客さんに喜んでもらうこと、大きな幹は変わりませんが、枝葉の部分は変化していくことが大切」ともおっしゃっていました。

ずっと和菓子を売っていたら今のようにはなっていませんでした。ラコリーナが無ければ、これだけたくさんの人は来ませんし、ここまでの注目を集めることもなかったと思います。

山本CEOは普段は日本中、世界中を飛び回っていらっしゃるそうで、自身の感性をもって、新しい情報を仕入れ続けているということでした。

不易流行 -いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていくこと-

僕は創業者であり、起業して7年ですが、変えてはいけない幹はなんなのだろうか。創業の理念は何であったのだろうかということを改めて考えさせられました。

近江商人の哲学 山本昌仁

最初のバームクーヘンの機械

焼きたてカステラ

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