これからは問題解決能力を磨いても無駄
これまで、ビジネスでは問題解決能力というものが評価されてきました。でもこれからはビジネスのスキルを身に付けたいと思って、問題解決能力を磨くためにMBAに通おうというのはものすごくコストパフォーマンスの低い投資となります。全く意味がないというわけではありませんが、投入する資金や労力に対して極めてリターンは低いものになります。
ビジネスは一見、問題解決をするということなのですが、実際には「問題の発見」と「問題の解決」、この2つから成り立っています。これまでは問題がたくさんあって、それを効率よく解決するために問題を解決する能力が求められてきました。しかし、今は問題を解決する能力は世の中に溢れてしまっていて、問題を発見するということの方が重要になってきました。さらにこれからはAIが急速に発達することによって設定された問題を効率的に解決するということの価値は極めて低くなっていきます。だから今さら問題解決能力を磨くということは、市場が縮小していく上にライバルが急速に現れていくところで勝負をするということなのです。
これからは、問題を発見する力が重要です。では問題を発見する力はどうやって磨かれていくのでしょうか。問題とは「理想」と「現実」とのギャップです。だから理想、望ましい状態を定義できないと問題が見えてこないわけです。問題が不足しているとう状態は、世界はこうあるべき、人はこうあるべきという構想力がないから起こっています。
日本の現在の教育ではみんなと同じようにやりなさい、言われたことを黙ってやりなさいという教育で、自分の頭で考えるということを行なっていません。すべてを無批判に受け入れるのではなくて、疑ってみる。ここではこう言っているけど、こう考えることもできるのではないかという思考をしていく、そんな訓練が必要になってきます。この動画も、河上はこう言っているけど本当にそうなのかなと考えていただきながら見てもらえればと思います。
あとは感じることに集中してみる。自分の感情とか感覚を敏感にしていくこと。
こんな風なことをこころがけていくことで、自分はどう考える、自分がどう思うということでできあがってきます。これが「理想」であり、この「理想」と「現実」のギャップが問題ですから、問題を発見するということができます。
ということで、これからは問題解決能力を磨くのではなく、問題発見能力をとことこ磨いてくだださい。
今日のテーマ、詳しくは山口周さんのニュータイプの時代という書籍をお読みいただければもっと詳しくしることができます。
ニュータイプの時代
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