靴磨き職人の事業相談

金沢にいる最新の靴磨き職人の事業相談をした

日々、いろいろな事業の相談にのっていますが、今回は靴磨きでの起業。靴磨きというと路上で500円とかでやっているイメージで、仕事につけなかった人が道具もいらないからやっているというイメージがあったのですが、どうやら最近の靴磨きはそうではないらしい。東京だと店舗があったり、おしゃれなお店でスーツの人が磨くというスタイルになっている。

ただ、今回は金沢での起業でそこまで大きなマーケットはないだろうとは思う。現在は土日はオーダースーツのお店を間借りして靴磨きをしている。課題としては平日の売上をどう確保するかというところ。

客単価は1000円、2000円、2500円としていて、2500円のしっかりとした鏡面仕上げで30分くらいなので、仕事がびっしりと入っていたら1時間あたりで5000円、月間であれば100万円くらいの売上は見える。パーソナルジムとか整体師さんとかと同じようなイメージ。

現状の課題としてある土日以外の売上という点について考える。まずは販路を増やすということだけど、土日の日中は現状は仕事があるのでそれ以外の曜日や時間にどうやって販路を広げるかという点について考えてみた。

企業での販売
 これは平日にどうするかというところで、平日はみんな働いているので、お客さんのいる職場に出かけようというもの。社員さんが50人とか100人とかいる企業に1シーズン1回くらいいくというのは成り立つと思う。1回で10人くらいのお客さんがいれば客単価2000円で平日の売上としてはまあ成り立つかな。今履いている靴を磨くというのもそうだけど、評判が高まれば靴を預かって磨きてお返しするということもできる。

クラブやラウンジ
 夜のクラブやラウンジはスーツの人が多くて、くつろいでゆっくりしているので、そのタイミングで靴を磨くというニーズはあると思う。メインを土日の日中とした時に時間が被らないので販路としてはよい。

取次を行なってもらう
 これはクリーニングの取次店を参考にしたらいいんだけど、靴を預かって、磨いてお返しするというもの。これだと預かった靴を好きな時間で磨くことができる。取次店に多少の手数料をお支払いするか、または取り次いでもらうことによってメリットがあるところを考える。
 クリーニング屋さんというのはすぐに思いつく。すでに取次のシステムが成り立っているので、シャツやスーツと一緒に靴も預かって何日後かにお返ししますということはできる。
 他にも、スーツのお店などもありえる。預けて、取りに来てもらうということでお店はお客さんとの接点ができるので。

郵送で預かる
 靴を送ってもらって磨いてお返しするということもできる。すでにやっているところもあるようで、金沢の友人には東京に送っているよという人もいた。

ブランティングについて考える
 たくさんのお客さんが来た時に、どれだけ客単価を上げることができるかが勝負になってくる。パーソナルトレーニングでもお客さんがいなくて安売りをしてしまうということはあるが、これでは疲弊してしまっていい仕事もできなくなるという悪循環がおこる。まずはベースとなる売上を確保できたら、ブランド価値を高めていって客単価を上げることができるかがポイントとなってくる。
 ブランド価値を高める方法としては、露出を増やす。まさにYouTubeがぴったりだと思う。靴について語ったり、靴磨きのワンポイントアドバイス。しゃべりが苦手なら靴を磨いている動画だけでもいい、職人の技というのは意外に需要がある。ネットから入って、直接磨いてほしいということにもなるだろうし、取次店を増やす際にも有名になっておくのがよい。コンテンツに困るかどうかでいうと、毎日靴を磨いているのだから、その様子をライブ配信とかでもいいと思う。
 あとはブランド価値を高める方法として靴磨きの大会が行われているので、こういったものに参加して上位に入るということ。まだまだ靴磨きで真剣に成形をたてていこうという人は少ないのでコストパフォーマンスは高いと思う。

今後の展開
 一人でやった時に月に100万円くらいの売上はありえると思うが、その先は天井がきてしまう。これも整体師やパーソナルトレーニングジムの事業モデルを参考にしたらいいんだけど、整体師やトレーナーを養成していくということです。これができれば養成する時にも売上になり、さらに養成した後にも情報提供や指導を継続したり、または売上をどうあげるかなどのノウハウ提供も必要になりますが継続的に会費をもらうということも可能になります。

ということで、今回は靴磨きという昔からあるけど、昔からある仕事にも見せ方を変えたり、または他の業界で行われていることを持ってきたりすることで新たな展開が可能というお話でした。

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